Dimension W ディメンション ダブリュー

special

2015/09/18 chapter.01 原作:岩原裕二

皆さんこんにちは。ロゼです。
アニメ『Dimension W』の極秘事項を少しだけ教えするこのコーナー。
今回はアニメ化のスタート地点についてご紹介します。

『Dimension W』の作者・岩原裕二先生のもとに、アニメ企画の話が出ていると伝えられたのは
今から数年前のことでした。

「マンガ家ならきっと誰でもそうだと思いますが、アニメ化はやはり嬉しいものです」(岩原)

とはいえ、ただ喜んでいるだけ、というわけにはいきません。
アニメ制作スタートと同時に岩原先生にも「原作者」としての仕事が発生します。
亀井幹太監督やシリーズ構成・菅正太郎さんたちとのシナリオの打ち合わせ。
メインキャラクターや背景、メカ、小物などのデザインの確認。今作ではそうした作業を通して、
岩原先生自身もアニメ制作に深く関わっています。

「自分の頭の中の漠然としたイメージを、具体的にアニメスタッフに伝えるのは難しいですね。
それに、マンガではその場の感覚で描いていることも、アニメでは最初に全部決めておかなければいけない。
これは大変だなと思いました。この作品はただでさえ、設定が複雑なので」(岩原)


アニメ化にあたっては、複雑な設定をわかりやすく視聴者に伝えることを心がけているとのこと。
また、マンガではなにげなく描いていた衣装や靴のデザインなども、アニメ用にしっかり決める必要があります。
本作の重要アイテムである「コイル」は、アニメ化にあたって岩原先生があらためてデザイン画を起こしたりもしています。

それから、キャスト選びも重要な仕事。岩原先生もキョーマ役とミラ役の声優さんを選ぶために、
およそ100人以上の候補者の声を聴いたとか。

「キャストは、自分と監督のイメージが一致したら、ほぼその方でOKという感じで決まっていきました。
でも、自分のイメージだけで選ぶと似た声の人ばかりになってしまったりもするので、そこは音響監督に
バランスをとってもらっています」(岩原)


それ以外にも絵コンテの確認、各話数に登場するゲストキャラクターや小道具の設定の確認など、
まだまだ作業は続きます。やはりアニメ化されることで仕事は格段に増え、原作者としては忙しくなるようです。

「確かに忙しくはなりますね。でも、楽しい作業ですよ。自分の作品に色と音がついて、しかも動くのですから、ワクワクしますよね。
今回のアニメが、作品のファンだけでなく多くの人が楽しめるエンターテインメントに
なるよう期待していますし、自分自身、そうできるように頑張ります」(岩原)


岩原先生がマンガで描き出した世界観が、アニメスタッフとのやりとりを経てどう映像化されるのか。
ぜひ本編を観てあなた自身の目で確かめてください。


  • 「コイル」の構造をアニメ制作
    スタッフに伝えるために岩原先生が描き下ろした構造図。

  • 岩原先生の構造図を元にメカ
    デザインの常木志伸氏が起こした設定原案。

  • 常木氏の原案を元に作られた
    CG設定。